「販売員も知らない医療保険の確率」/永田宏あえてタブーなところを切るというか、斬新な企画ですね。
そうは言っても確率で考えるのはおかしいだろう、という反応が普通でしょうし。
著者の結論としては、医療保険の多くは5割にも満たない期待値、かついざ大病を患ったとしても、国民健康保険に入っている限り、セーフティーネットの中にあるから不要、という話。仮に高額な医療費が必要になるとしても、いわゆる自由医療費(海外の先進医療とか)は現状では医療保険の補償対象外なので、頼りにはならない、ということも。
印象としては、入院や手術の可能性は日常のイメージよりかなり大きく、けれども、案件ごとの負担(日数とかお金とか)は逆に小さいようです。要するに、医療保険のカバーする範囲の(実際に支払い実績のある)ことは、十分起こり得ることとして考えた方がいい(=保険でカバーするのは不向き)、という結論ですね。
医療技術の進歩と、人口構成比の変化に伴うベッド不足のため、入院期間は短縮されていくことは間違いないだろう、という主張は一理あると思います。
この業界の特徴として、約款が一番権威があるもので、それを元に契約をしている以上、長期の契約になると環境が大きく変わるリスクが伴う、というのは一般人目線だとあまり出てこなさそうな発想ですが、正しい気がします。
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