今月はいい曲が多かったので、久々にショートレビュー書いてみます。
10.『君がいなきゃ』/GOOD BYE APRIL
3月度ということで卒業シーズン。桜と卒業は春のJ-POPの鉄板テーマ。
GOOD BYE APRILらしいさわやかなボーカルとテンポよく流れていくメロディーが
過ぎていく時の流れの速さを象徴しているように感じます。
9.『Bitter Chocolate』/SLYTLIVES
ボーカルの艶感に聞き入ってしまいます。余計な飾り付けがない洗練された
メロディーにバックアップされてより引き立ちます。
8.『空へ』/山崎まさよし
昔は武田徹也が歌っていたドラえもん映画の主題歌もずいぶん変わったな、
と思いつつも曲のトーンは案外似ていて、聴き比べてみると妙に納得。
7.『青い春』/SUPER BEAVER
若手なイメージがありましたが、なんだかんだ結成10周年。
個性を出そうとすると妙に奇をてらった感じになったり、かといって
王道すぎると余程の実力がないと埋もれてしまう、そんな難しいバンドシーンの中で、
一昨年あたりからの彼らはまさに破竹の勢いという感じがします。
Aメロからサビの間でのちょっとしたリズムアレンジがいいですね。
6.CITY DANCER/Often Mofun
ちょっとシックな感じのダンスミュージックって最近わりと好きです。
案外地味で単調になりがちなジャンルであるだけに、メロディーセンスが問われるな、と思います。
こういう良質な曲を見つけると嬉しいですね。
5.『飾りのない明日』/熊木杏里
「私をたどる物語」でJapanese Dreamのグランプリを取ったころから早10年以上。
ライフステージの変化もあって、良くも悪くも落ち着いてしまった印象はありますね。
アーティストとしても、中堅からベテランに向けてここからが勝負、
という感じで楽しみなところです。
4.『エンドロール』/ドラマストア
終りと始まり、こちらも卒業をイメージさせる楽曲です。
小刻みなフレーズ進行で、ひとつひとつの言葉が堂々と聞こえます。
開けた空気感で、次の一歩を踏み出す期待感が伝わってきます。
3.『36.7℃』/万理音
3位ですが、11月~2月までのエントリーの中だったら迷わずに1位にしていたはずです。
表現力には年相応のあどけなさが残りながらも、隙のない構成と詞にはっとさせられます。
間奏の単音で鳴らすところが渋いですよね。
アーティストとしてより成熟していった時にどうなるか、とても楽しみな存在です。
2.『Butter-Fly~tri.Version~』/和田光司
楽曲はリメイクですし、先日の訃報を受けて注目して聞いてみた、
というのが正直なところで、確かに色眼鏡はあります。
でも、今月、もっと言えば、今年のエントリー楽曲の中で、
他の誰よりも若さに溢れていて、表現することに情熱を持ちながら
音楽を楽しんでいると感じました。
例えば、
「ぎこちない翼でもきっと飛べるさ」
と、言いながらも本当にそう思っている感じが伝わってこないような
アーティストが多いのですが、それではいくら声量があって音程がしっかりしていて
演奏が優れていても人を感動させることはできないわけで、
表現者として詩の世界に入り込む、というのはまさにこういうことなんだな、
と気づかせてくれる楽曲です。
1.『日々是好日』/藤巻亮太
モダンで華やか。日常を忘れてリラックス、金曜日の夜に聴きたい一曲です。
この路線と言えば、藤澤ノリマサあたりが浮かぶわけですが、そういうコラボがあっても面白いかもしれませんね。
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